ころもがえ
自転車に乗れない女の子

 



タンスの中を整理して
要らない服を捨てるように

増えてしまった思い出だけ
要らない記憶を棄てなければいけない



自販機のコールドドリンクが
いつの間にか半分
ホットになっているように


そんなふうに私も
要らない私を求められる私に
変えなければいけない





サイフもタンスも、
他にもいっぱい。

全部の容器が
すっからかんになるまで


私は酸素と二酸化炭素を
入れ替え続けなければいけない






自由詩 ころもがえ Copyright 自転車に乗れない女の子 2013-10-15 00:16:24
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