山手線の左の方で
番田 


休みだというのに
僕だけが疲れていた
何もかもが夢の中にあって 確かめられないでいる
子供の頃のように
心の中から 流れ出している
生まれたばかりの頃のような思いが
表参道の墓場へと 人混みの中で ぼんやりと
流れ出していた


腐敗した泥の中のようなクラブで
バカみたいに低音に酔いしれ
肝臓の寿命を 徐々に縮めていた
きつい酒に溺れながら
女の髪の毛のスタイルだとかに 悪態をついて
ベッドで泣いた
まだ寂しいと思えた頃のこと
そして水色の枕で詩を書いていた


なぜだか知らないけれど 今日も寂しくどこかに歩き出す
なぜだか知らないけれど 原宿 渋谷 その先へ
なぜだか知らないけれど ポケットの中にお金は持ってない
なぜだか知らないけれど ネットの中を 嗅ぎ回る 情報
避けられているとしたら何もできないのかもしれない
ナイターでも見て 気を晴らそう
なぜだか知らないけれど 憎たらしいような気がおこる
何にも無い 日曜日の 人の波



自由詩 山手線の左の方で Copyright 番田  2013-10-07 01:02:25
notebook Home 戻る