フィーリング
花形新次

ブスブスと燻った
どす黒い憤怒は

がなりたてようが
壁を打ち抜こうが
消えることはなく

誰でもいい
通りかかった
おまえでいい
いや、おまえがいい

不遜な十代の顔面に
鉄の拳をめり込ませ
そして頸動脈をかっ切ってやる
血を猫のジルドレに吸わせてやる

ダルな二十代のなまっちろい尻に
蕀の鞭を食い込ませて
泣き叫んで乞うても
徹底的に焦らしてやる
(マルキ・ドS)

憤怒に理由がないのだから
俺の放つ暴力に理由は要らない
ましてや
おまえに確固たる
やられる理由があってはならない

おまえの見てくれが
俺のフィーリングに合っただけ
それだけでいい

悔やむなら
俺に出会ったことを悔やめ
恨むなら
俺のフィーリングを恨め

くれぐれも
凡庸な
おまえの両親を悪く思うな

おまえの両親は
おまえを生み落としたことで
既にそれ相応の罰は受けている

もしも気付いていないなら
おまえを処理したあと訪ねてやる

♪フィーリング
♪おー、おー、おー、フィーリング
♪泣かないわー

あぁ、今糞みたいな歌うたったのは誰だ!
おまえか?
ようし、おまえの好きな死に方を教えろ
とびきり爽やかな死に方を考えろ!
いや、いい
やっぱり、いい
おまえの死に方は俺が決める

おまえの死に方は・・・・

こむら返り死だ!











自由詩 フィーリング Copyright 花形新次 2013-10-01 19:14:26
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