ことり、
藤鈴呼

雛と言う文字から
はじまっているからでしょうか、

ことり、の部分で 
音を立てるイメージを描きながらも

脳裏に浮かぶのは
小鳥の姿でした。


飛び立つのは 数羽の小鳥
数話の音を 吸い込んで

コトリ コトリ
ソーサーもないのに
コーヒーカップを置く

コーヒーは 無いから
火を注ぐ
油と ともに

熱いよ
痛いよ
助けてよ

白い壁に 立ち上る
足跡は 黒く

かさこそと 逃げ惑う
苦しみすら 知らない

風が吹き抜ける 街の中
深呼吸も 繰り返せずに

叫ぶ
哭く

全てを失くす 直前で
目覚める

★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・°


自由詩 ことり、 Copyright 藤鈴呼 2013-10-01 02:22:38
notebook Home 戻る