紫色の紙
春日線香

紫色の紙が足りなくなってしまった
急いで買いに行かないと、もうすぐなのだからと
気ばかりがいたずらに焦って
どうしたらいいかわからない
今までどこで買っていたかなんて覚えてないし
手配してくれる人にも覚えがない
いつもいつもこうやって
足りなくなってから焦りはじめるのだ
焦ったところでどうしようもないのだから
いいかげん腹を据えてはどうだ、と言われても
はたしてそれで解決するものだろうか
黄色い紙が余っているから
かわりに使ってもいいのじゃないかしら
なんてうじうじ考えているうちに
いよいよ手遅れになってしまって
おそろしい夜がやってくる


自由詩 紫色の紙 Copyright 春日線香 2013-09-30 04:05:24
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