凪
梅昆布茶
すべてがそよともせずにそこにある
流れるものからとりだされる静止画
こんな時間もいいとおもう
背景はつねにうつろいとどまることはない
いっしょにながれるのもいいさ
でも自分のながれをえらぶ自由があってもいい
きのうライブには行かなかった
そんな気分でもなかったし空騒ぎもいやだ
久しぶりに会うきみと
まともなはなしのできる場所ではない
ぼくのこころの調整機能が
コンパスが凪を指しているようだ
また日常が流れはじめる隙間に栞をさしはさむ
捕まらない日々の猫の眼の色にそまらない
いまさら純白なんてもとめるすべもないがそれでも
ときおり洗い流したいものもあるさ
いつか息子と車のなかできいた曲がいい
キース・ジャレットのケルンコンサート
凪には似合いの曲かもしれない