じかんのこどく
かんな


ゆうぐれどきに
しらない風景にであう
いちにちの終わりとか
あしたの始まりとか
そういうことばでは言い表せないような
じかんのこどく

わたしはちらと時計を確認し
じかんという概念だけにすくわれる
きみはあるいている
ゆうげんという軸の輪郭をそうように
まじわることなど
おそれていない

こいにつきものなものなど
なにひとつ無い
まなび応用できるものなどないから
であった瞬間に
きめることを
ただおそれてはいけない

あさやけに
母体にいるようなかんかくにであう
なつかしさとか
いつくしみとか
そういうことばで安易に表してしまう
そういう勿体ないことを
くりかえす

であう
くりかえしであう
うまれるものをこいと表してしまう
ひとはさびしい
こどくという
かけがえのない恋人を
うまれながらにしてもっているから





自由詩 じかんのこどく Copyright かんな 2013-09-29 14:41:30
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