手のひらから火の手
茜井ことは

あなたの右手と、わたしの左手
絡まりあう指の隙間から汗

じんわりと湿っていく

心臓が移動して
あなたに鷲掴みにされているみたい
揉まれて、濡らされて
昂ぶっていく

手のひらから火の手が上がりそうだ
その火はわたしを焼きつくし
身体を火照らせ疼かせる




自由詩 手のひらから火の手 Copyright 茜井ことは 2013-09-28 09:28:12
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