君は僕の親友
yamadahifumi

教えてくれないか?・・・君の生きている価値というものを

僕は無条件に君の生の価値を肯定するつもりはないし、否定する気もない

・・僕達は誰に問われもしないのに、自分にはこんな被害や、こんな優越があるという事を

声高に言わずにはいられない

ほんとは誰しもが、愚痴や自慢を言いたいのだが、それは普段は

社会倫理や自己制御によって抑えられている だが

それが年を取れば、人は皆、それに耐えられず、

その悪意と得意な気持ちを外側に出してしまう

だから、僕は今、人々に聞きたい

あなたが生きている価値は何ですか?

・・・嘘はやめてもらおう

・・・幻影においすがるのもやめてもらう

君がもし、真摯に本物の君自身が映る鏡の前に立てば

そこには何が映る?・・・目をそらすのはやめてもらおう

君の財産も金も性別も地位も貧しさも容貌も何もかも

君の全てを語るには足りないはずだ

・・・希望を語るのはやめてもらおう 同じように

見せかけの絶望を語るのもやめてもらおう

・・・君には何が残る?

・・・全ての無常なものを消し去った時、君には何が残る? (そしてその時は必ずやってくる)

もし、君がその鏡の中に

この宇宙のような本物の虚無を見たとしたなら

その時から君は

僕の親友だ



自由詩 君は僕の親友 Copyright yamadahifumi 2013-09-19 09:20:17
notebook Home