花の陰
プル式

花のかげは柔らかな光に包まれている
そこは決して暗くはなく
日差しを柔らかなぬくもりに変えて
まぶしさを穏やかさにする

花の蕾に包まれて私は眠りたい
ベッチンの様な花びらの中で眠れるならば
それは何と至福な事だろう
甘い蜜の匂いが薫き染めた様に溢れ
私は幸せな夢を見るのだ

いつしか私は花に混ざりあい
いつしか私は蝶にふれあい
いつしか私は私を失い
いつしか私が花となる
そんな夢を見るのだ

花は美しく柔らかな陰を生んでいる
そこは決して暗くはない
私はそこでいつしかを夢に見ている。


自由詩 花の陰 Copyright プル式 2013-09-18 23:29:46
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