馬鹿は嫌いですか
まーつん

知ったようなことを
ほざくのが
気持ちよくてね

その代償は
賢者からの軽蔑

ハイヒールの踵で 不意に
背中を蹴られるような気分さ

気の利いた冗談を
言えるようになりたいんだ
ここぞというタイミングで

男と生れたからには
気障に生きるのも一興

それを鼻で笑われても
やっぱり カッコつけていたい

金メッキの華やぎで
ブリキの身体を飾りたてる

虚飾の安い輝きは
駐車場で幅を利かせる
デコトラやシャコタンの持つ
けばけばしい自己主張のように
格調の高い連中の感性を
逆なでにするらしい

ワインよりもビール
囁きよりも胴間声

そんな一見
デリカシーの
無いような奴らにも

傷つくに足る心と
震えるに足る感受性が
備わっている

それを
見通せないような奴の目は
所詮 節穴でしかないのさ

ギターを持ったら
掻き鳴らす
ベタな選択肢だが
別に 間違っちゃいない

素直に生きたいだけなのさ
それを浅はかと呼ぶ声が
自由な翼を 委縮させていく

俺は 俺の歌を
歌うだけさ たとえ



馬鹿と呼ばれようとも





自由詩 馬鹿は嫌いですか Copyright まーつん 2013-09-18 16:52:15
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