武器を捨てた男冥利
朝焼彩茜色

 懐に斬新をも捨て 拾う落武者たちと亡骸 口元が泣く

男冥利を暴けず泣く訳には 空に轢かれようと それだけは出来ない

朱華色のように儚い褐色 沁み込は直接魂を貫く 宿命は誰も宥めない

心で克てなかった残骸を 次に生かす程 無常が的ばかり当てる

 武器を捨てた男冥利 結果は雄大な大地を轢いた空 雨さえ降らせない亡霊の渇き

 殺さずに挑んだ戦い 結果は馴染み湿った草原を流離う風と鎧髪の霊 

 それでも泣く訳にはいかない 男冥利 傾国には眼も向けない刃の無心統一

同じあやまちを過ぎさせた罪は剛毅も恐懼に堕ちる 這い上がる指先の神経は壊死を呼ぶ

世代が揃いも刻んで血を流す 許されざるあやまち 

 「違う・・・!」

 武器を捨てた男冥利 世代が刻みに刻んだ結果は正しい

 殺さずに挑んだ戦い 命を悟って知らしめた負けの後の運ぶ命の克ち 
 褐色は尊い桃源郷に沈み
  
 朱華色の霊は 空を支え 生きている 

 生き続けて 戦っている 生き生きと戦っている 女丈夫な俤を靡かせて 














自由詩 武器を捨てた男冥利 Copyright 朝焼彩茜色 2013-09-13 16:38:05
notebook Home 戻る