ころっけについて
ドクダミ五十号

今日の昼餉。どう言うわけか月の終いになると、かならずと言って良いほど
芋のたぐいが余っているのだ。取っておいたつもりは毛頭無いのだけれど。
別にその状況が嫌いではありませんが、何だかちょっとばかり不思議で、はて
な?と思うのです。まあ、ふところ具合がナニな月末。「おお!おまいさんが居た
なあ」と、頬ずりしたくなるのも事実でして、それがクロケットになるのでありま
す。ちょいと気取った呼び方をするのは、この料理に、そしてお芋さんに敬意を
表したかったからであります。♪これじゃまいにち コロッケ コロッケ と歌
になるほど庶民に愛され、もちろん小生も愛して止まないこの料理に。
小生はいわゆる「小判形」には致しませんで、俵形と言うのでしょうか?写真の
様に成形します。理由は少ない油で衣をまんべんなく、そして破裂させずに
揚げる為です。何でも仏国のcroquette「コケットゥ」がルーツらしく、コケットゥ
は「バリバリ音を立てて咬む」を意味する動詞クロケ「croquer」からと云々。
そんな薀蓄などうまくはありませんやね(笑)とにかく、揚げたての衣の食感と
タネの調和が肝じゃないか?って事です。タネに点いては色々と工夫ができま
すが、やっぱり荒くつぶしたお芋に止めを刺すのではなかろうか。
ベシャメルソースに生クリームを加えたベースのクリーム・コロッケなんちゃら
入り(カニやら、エビが多いかしらん?)も魅力的だが、お手軽とはゆかない。
その点、ポテイト・コロッケは本当にお手軽&リーズナブルです。今の時期が旬
のトマトでソースを作って、それで食せば、爽やかな酸味と香辛料、そして円や
かな塩気がクロケットと洒落た呼び方をするに相応しい口福(そんな言葉はあ
りませんが)を教えてくれるでしょう。出来合いのトマトケチャップでは甘すぎて
ぶち壊しです。斯様なクロケット。貴方も如何?素敵な御菜ですよ。


自由詩 ころっけについて Copyright ドクダミ五十号 2013-09-08 06:22:24
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