エーデルワイス
ボトルシップ

「老いぼれて皺だらけに成る前に死にたいの」
君は言う
「そうなる前に消えたい」
ただ寂しいだけ
もしも幸せが花と同じ仕組みなら
永遠が来る前に枯れてしまうから
種のまま隠しながら持ち続ける

誰かが作った珊瑚の城で君は安らかに後悔する
短く見つめ合って、少し笑った後
そこにはもう何もない

誰かから託された
そして誰かに託す

「男に生まれれば良かった」
君は言う
「子供なんて生みたくないわ」
君の声も低く掠れる日が来る
でもそれは限りなく優しい
そして白くて細い指はやはり
夜が明けたら消えてしまう



自由詩 エーデルワイス Copyright ボトルシップ 2013-09-06 23:17:11
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