崇拝の秋
朝焼彩茜色
すっかり清んで 凛狂う程の秋
前季の情熱とは レンズ反射角度の遠い 愁いを燃やす 木枯し未満
縁をなぞる歩み方に枯葉は 愁い糧に 凛狂う
切ないでは治まらない趣が徐に 清んでくる 到来
時間を止めて射止める美を染めた空気を 心ゆくまで崇
拝は そのまま返事をする
白黒着けられない境界線を地団駄も呑み込み 踏む
即答の はい の返事 全色を踏み入れる覚悟の 吹き出す 生命の息
ささやかに靡く太陽 凛狂う程の秋
独走する佇まいに うっとりを喰らう惚れ 秋の西暦が解りそうよ
そのレンズから何でも見えてくる 到来
それ程の威力とは思いもよらなかった
暖かい腕を伸ばしていたなんて 気づかなかった 愁いだった
凛狂う程の秋