イメージハイ
朝焼彩茜色

カフェインが脳にまともに染みて
それだけではないが

寝付けなかった 昨夜

納得に届かない言葉選びに配置に 編み方組み方 捻りの甘い絞り過ぎた
自己嫌悪の煙とカフェインが油と水にならず まともに染みて

寝付けなかった 昨夜

納得より大事な落としものを 拾わない 半端な再度のミス
飽き飽きさせては 遠くに退く 申し訳のなさの夜の時間

 24時間を斬りたくなったのは久しぶりだ

寝付けなかった 昨夜

体と裏腹の頭 働く働く 許可なくイメージトレーニングのアスリートハイ
何をそんなに 働く働く アイディアなんてハードルは倒して前世なんかの
ロマン船に乗って 揺れていた

船酔いで寝付けなかった 昨夜の海原の創り出した波

見上げた星の名前は疎く 他の衛星のリリスを想っていた サイエンスフィクションを
仕上げていた 愛するあの人も登場させて 恋愛物語をテイク10くらいやり直し

夜中の撮影にもう眠りたかった 体は疲れていた 頭は無邪気だった
命令を下せずに 役者の妥協した演技力に 溜息と欠伸が氷結と湯気を繰り返していた

眠りたかった 

されど描きたかった 頭は情熱を跨いで腕を振って歩いていた 生き生きと
胸張りながら 射止める矢を煌かせていた この美しい世の芸術に
イメージハイは止まらない 働く働く頭 それに従った心

眠りなんて重要かと問う 老いを知らない精神力に 透明な魂は 進む進む光速と戯れて
二重螺旋ライセンス想像入り口を 片言とウインクで顔パス

愉しみを嗜む自分に好意的な行為

それで良かった思う 昨夜の寝付けない夜に


自由詩 イメージハイ Copyright 朝焼彩茜色 2013-09-03 13:47:12
notebook Home