ひざし
草野春心



  あなたは
  夏のひざしのように
  あらがえないひとだった



  よごれた窓をやぶり
  ヤニくさいカーテンをそっとくぐって
  卓上のパンを照らした
  空になったビンに煌めき
  つめたい部屋をやさしく見せ
  わたしの手をかわかした
  あついひざしのように




自由詩 ひざし Copyright 草野春心 2013-09-01 20:55:43
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春心恋歌