ビルの窓から
灰泥軽茶

ビルの窓から外を眺めると

電信柱のてっぺんに一羽のカラスが

佇んでいる

何かたくらんでいるようで隙がない

こちらを向くなと言っている

たくさんの屋根を眺めながら

下を覗けば洗濯物をとても綺麗に干している

おばさんがいる

てきぱきと音が聞こえそうで

計算しつくされた配置と間隔に

私は片足をあげてバランスをとりながら

背筋を伸ばしエレベーターを待ってみる




自由詩 ビルの窓から Copyright 灰泥軽茶 2013-08-30 21:01:08
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