朝の階段
佑木

地下鉄通路階段へ
白い杖を軽やかに 階段の端に触れながら
颯爽と背を伸ばし降りてくる 女性とすれちがう

何と言う事だろう この自分
背を丸め まるで牢獄へでも向かうかのよう

無言の励ましを感謝する

目も見えて 何の不足も無いはずが
こころにつながれた重き鎖の亡霊よ

この一瞬は断ち切って
 その階段を上り行く

胸張り戦場へと駆け上る


自由詩 朝の階段 Copyright 佑木 2013-08-30 18:23:19
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