バイバイの頃
salco

きみのハウンズトゥースの胸の上
ニャーニャー鳴いている仔猫も
やがて大きくなるってことだ
愛されたくて庇護を求めて
尾っぽをぴんと走り寄って来る
痩せた可愛い仔猫だって

なのにきみは四対のおっぱいなんて
持っていないじゃないか
ひんやり砂丘のように静まった
地平に貧しい乳首がただ一対

なんにも出せないその上に顔を乗せ
ニャーニャー甘えていたいけど
心の中は今しも満月冴え冴えと
あたしはひどくもの悲しい
そしてお腹が空いた
お魚食べたい
もうすぐよそへ行っちゃうよ


自由詩 バイバイの頃 Copyright salco 2013-08-29 23:12:32
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