懺悔の相手もみつからず
梅昆布茶
かつて誰のために祈れただろうか
飾りのついた服を着て 街を歩いていなかったか
自らさいなむひとを見捨てなかったか
酒におぼれて遠ざけたものの数々
いまどこを旅しているのか
額の傷は消えやしないんだ
よりよく生きようと欲していたか
無駄に小銭をかぞえて 老欲をさらす
見識もなく 星もみえない暗夜のように凍えていればいいさ
いまふたたび 誰かのために祈ろうと 汚れた手を洗おうと
あたりを見渡しても 懺悔の相手さえ見つからず
懺悔のことばさえも見つからず
自由詩
懺悔の相手もみつからず
Copyright
梅昆布茶
2013-08-28 16:19:20