別人から別人
朝焼彩茜色

時間にもっと刻みの効いた名前をつけて
70年代後半から80年代の 何に首を傾げていたか 縦に振っていたか
想いに遡る

涼しい風が かつての秋の風と同じなのか 知りたい
躊躇いや忌憚のない それこそ風任せの時間を歩んで来た
後悔は力の不足と 宥めるしか出来ない 認めは平たく澄んでいただろうか

想いに遡る

完全否定の自我の我利のものさしを如意のように屈折させて伸ばす
そんな利き腕を仰ぐ周りは 小さな世界だった

木端微塵に砕ける快感を何度も味わう その味は魂が占めている
今も味わいたいのだろうか そうに違いない

何故にこんなにも成長をしたがるのだろうか 仕方なく途方を伸ばす あそこまでは
完全肯定を踏むからには 香り付け程のエッセンスの一滴の世界を見渡すこと

想いに遡る

まったくの別人になってしまったよ
これからも別人になっていくよ

らしさを増やしながら 広く浅くの浅はかな触りは好きになれない
振る舞いを肥しながら 狭く深くの気障な計らいも好きになれない

こんなに無玄なのに奥行きなんて如意で計れない

想いに遡る

使命感という名の病名も あのころから連れて来たのかもしれない


自由詩 別人から別人 Copyright 朝焼彩茜色 2013-08-27 14:17:20
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