交差
梓ゆい

夏の夕方

汗染みを作り

自転車を漕ぎながら

青梅街道の遠くを眺める・・・・。

(何をすべきか?何をしたいのか?)と言う想いは

広い車道と同じ様に

遠くの物を見えなくした。。

(ペダルのチェーンは、一定のリズムを乱すことなく

スニーカーの足とともに、青梅街道を走る・走る・走る・・・・。)

セミの声に消える

子供の泣き声が

盆に帰る死者の声に重なれば

迷いを持つ本音に苦悩する。。。

「来年の夏も、再来年の夏も、今日と同じ様に

青梅街道を自転車で走っていますように・・・・。」

夏の訪れ/二十代の終わり頃

抜け落ちた魂だけが

自転車にまたがる。。




自由詩 交差 Copyright 梓ゆい 2013-08-26 07:12:21
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