けだものが死んでも
カマキリ
あたりまえのような速度で過ちを折って重ねる
ここにはもう眠るところなんてないのに
わたしの体を隅へ隅へと追いやっていく
けだものが死んでも
灯台へ行く人々の列は途切れることもなく
空気袋の限界までひそやかな願い事を
そこかしこにできた空洞に吹き込んでいる
けだものが死んでも
まだ口溶けのいい都合たちが
明け方の四角形を切り取って固めている
自由詩
けだものが死んでも
Copyright
カマキリ
2013-08-26 00:02:15