れんあいのすゝめ
自転車に乗れない女の子




ぼくの友だちは彼女がすごくほしがっていました。
けれど、友だちは何回こくはくしても、上手くいきませんでした。

きっと女の子にしつこいしてたと思うので、

「しつこいするから駄目なんだよ」

とおしえてあげると、彼はおこったように

「しつこいしてないよ」

と言いました。


だけど本当はしつこいしてたんだと思います。



すう日して、友だちから電話がきました。
友だちはこうふんした声で「彼女できた」と言いました。

ぼくはくやしかったです。
ぼくだって彼女いないのに。


「しつこいしなきゃダメなんだよ」

友だちは言いました。


それはとってもせっとく力のある言葉でした。


「ぼくもしつこいするね」


ぼくはそう言って電話を切りました。



つぎの日、ぼくは大好きな友子ちゃんにしつこいしました。


けれど、友子ちゃんは
「しつこいする人きらい」
と言ってぼくをビンタしました。
そして友だちと手をつないで、どこかに行ってしまいました。


友子ちゃんが友だちの彼女だと、ぼくは気づきました。


きっと友だちは、ほんとはしつこいしてなかったんだとぼくは思いました。


なので、ぼくもやっぱりしつこいするのはやめようと思います。




おわり


散文(批評随筆小説等) れんあいのすゝめ Copyright 自転車に乗れない女の子 2013-08-24 01:17:45
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