私の中の劇場
yamadahifumi

例えば、私という人間は

この滑稽な劇の中では

脇役の中の脇役・・・背景に過ぎないという

そんな「常識」がある
 
そして、この劇の主役というのは誰だろうか・・・?

例えば、「木村拓哉」であり、「イチロー」であったり、また

現総理大臣であったり、また海外でも活躍する女優などであったりするのだろうか?

・・・そして、この劇を見ているの誰だろうか?

・・・おそらく、それは私達、背景に過ぎない人物で、私達は

普段、自分達が背景としてしか存在していない事に鬱憤を感じて、そうして

この主役とおぼしき人物達にときどき、トマトなどを投げつけたりして

そうやって溜飲を下げたりしているのだろう・・・

ところで、そういう事に気付いた私は

この「生」という滑稽な舞台から、五流役者としてのポジションを

もう失いたいと考える・・・

すると、全てのざわめきは消え、私は完全な孤独になる

私は知っている・・・光の当たらない所に人は存在できない事を

だから、それから、私は自分の内面に

たった一人、私のための劇場を造る事にしたのだ・・・



自由詩 私の中の劇場 Copyright yamadahifumi 2013-08-23 11:12:05
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