ルート二十歳の始まり
朝焼彩茜色

二十歳 西海岸から颯爽と流れ風に沿い 風に乗る
恋愛体質の欠片のない二十歳 BGMを探しながら ドライブする

私は明るみの黄色いドライバー 州を跨いで時差を呑み込み
異文化が宇宙へ飛び出す前の 幼い二十歳の頃の綿密の心細い

けれど杞憂は夕陽と共に毎時 蓄える為に眠らせた
楽観的に赤土色の渓谷を望みたかった ネイティブな羽根を目頭に触り

   重い重い漸進の緩急の仕組みに 身動きが操られる駒の白馬に乗って
   KINGのマントを翻したかった 聖林の献上のシナリオと出演
   大きな宇宙の波動の夢だった 

   浅はかから沁みた学び事 フォーコーナーズの只の境目に
   驚けなくなった 擦れた魂に 二十歳を想う

シカゴへは寄らない 私は海へ向かう
ニューヨークへも寄らない 私は海へ向かう
南へ辿り着きたい

セブンマイルブリッジを颯爽と流れ風に乗り 風に乗る
BGMを探しながら 恋愛体質の欠片のない助手席に向日葵を沢山乗せ

私は明るみの黄色いドライバー
そこからもう 始まっていた


自由詩 ルート二十歳の始まり Copyright 朝焼彩茜色 2013-08-20 21:06:38
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