夏の終わりに
そらの珊瑚

沖に出てあおむけに視るこんなにも空の広さがおしよせてくる

優しげな名前とは裏腹に盆過ぎて泳ぐ子 戒める海月

光る波ひとつふたつと三角の硝子の意志が増殖してく

足裏の次第に砂がさらわれてぐらんぐららん崩れゆく今

波と去るビーチサンダル追いかけたさよなら言うには未練、あります

さざ波よ 寄せては返す単純な仕組みがどうか続きますよう

波打ちの際の白く泡立てて夏の終わりと炭酸飲料

満ちている 沈む もまれる この海で浮力あること確かめ生きる



短歌 夏の終わりに Copyright そらの珊瑚 2013-08-19 12:39:13
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夢見る頃を過ぎても(短歌)