木琴を叩く男(二)
信天翁

葬儀屋からダイレクトメールが届いた
      人形供養の案内状である      

  そうだ そうだ おもいだすなぁ 

        遠の昔は 昭和初頭
   二人の妹たちが 愛玩のすえに
      両手 両足 首根っこを
      ブラブラにしてしまった
     手垢まみれの人形を・・・

    そして おもいは深まるなぁ

    おいぼれた おらのからだも 
          使い古した人形
     そっくりになってしまった


自由詩 木琴を叩く男(二) Copyright 信天翁 2013-08-17 21:24:14
notebook Home 戻る