ソラゴト
茜井ことは

ペンキで塗りたくったような空
ちぎって浮かべた雲は静止したままで
わたし本当は、地球儀の中で
生きているんじゃないだろうか


剥がれた雲のペンキの粉が
雪として降り注ぐのですか


今わたしがここで
あなたの名前を泣き叫べば
きっと気前よく、雨を降らしてくれる
それはわたしの涙を隠すためなのか
わたしの心を弄んでいるだけなのか
どちらでもいい
救ってください

夕陽に映える
あの鳥の真っ黒な羽が
心から愛しいのです
あなたも見つめているのでしょうから




自由詩 ソラゴト Copyright 茜井ことは 2013-08-14 19:26:00
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