徒然愛歌
永乃ゆち







永遠の少女になるため三つ編みをきつく結んで貞操とする

今日君にあげた愛など明日には棄ててくれてもいいと思った

ライオンがアンドロイドに恋をして心臓抉って食べさせたって

私など見向きもせずに先をゆく あなたの影をどうかください

あの人は食物連鎖を解いている私は夜明けの海辺を思う

ふたりしてはだかのままでだきあってうまれたばかりの太陽みたい

いつの日かそれは光になってゆく 僕と君との結晶として

まだ白い景色の中で右足を夢に残してバス停に立つ

灯台の明かりが巡る二十五時あなたの影を縫い合わせてる

一生涯あなたの呼吸を数えるという生き方をする決意です

バスタブに項垂れてあの人の名を朝まで叫んだコンパの後に

あなたから離れ私は誰でもが疑うような暮らしをしてます

肩越しに海月が舞ってのあの人が消えいりそうでシャッターを切る

本当は何も持たない私ですスミレを編んで心臓にします

砂漠にも雪が降る日が来るだろうあなたが私を好きだと言った









短歌 徒然愛歌 Copyright 永乃ゆち 2013-08-12 02:05:11
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