星はすばる
ゆったいり

まだ、帰るわけにはいかない

決意に追われ故郷を出た
寄せては返す人波に魂を焦がしながら
有象無象にこの身を投じる

揺れる魂
ぶつかる光と闇
そう、分化する地球

なぜ比べる
なぜ戦う

瞼の裏には柔らかな光
脳裏に浮かぶ故郷の記憶
さざめく愛と調和たち

蒼き星よ
その眼を闇に覆われ
その瞳から魂が消えた

やはり、帰るわけにはいかない

彼らは知らないのだ
ただ知らないだけなのだ

決定するのは自分
世界を知るのも自分ひとり
その手にはもう自由があるのに

錯綜する情報に
ひとかけらでも真実を

恐怖なんてもういらない
否定などは必要ない
善や悪などもとよりない

次元は
上昇する

この手に掴んだ光の記憶
この地に還すそれまでは

愛と言う一文字の重さよ
調和と言う言葉の美しさよ

星はすばる
我が故郷

空に向かって問いかけた


自由詩 星はすばる Copyright ゆったいり 2013-08-04 21:14:29
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