今、再び。
ヒヤシンス


素晴らしい朝が来た。私は心から生を満喫する。
創造の苦しみから解放された輝ける朝。
鮮やかな緑もたおやかに流れる川のせせらぎも私に優しく、
一杯の珈琲に込められた生の息吹に歓喜する。

窓際の花たちも煌めく朝に目を覚まし、
庭の草木もその実が熟れるための養分を蓄える。
鳥たちは一日の始まりを歌い、蝉の声すら爽やかだ。
時の歩みは緩やかに、今まさに私の一日が始まる。

私の始まりが唐突でなかったように、どの朝も昨夜の余韻を残している。
現実が少しずつ薄れてゆくように昨夜の余韻も消えてゆく。
過去よりも今より先の未来に目を向けていたい。

私の内から溢れ出る生への喜びを精一杯伝えたい。
過去の時空に消えていったものを追いかけるよりも力強く。
見えない壁を払拭し、この生への微笑みを掲げる輝きの朝。


自由詩 今、再び。 Copyright ヒヤシンス 2013-07-29 20:01:36
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