惨め
yamadahifumi

言葉によって一人歩く

孤独を嫌えば集団があって

集団には鉄の規律があるという

皆、自分を恐れる故、徒党を組み

そして徒党を恐れる事によって自己から逃れ去ろうとする

そうして、強くなったと錯覚した自分を振りかざし

人生を疾走してどこへ行こうとするのか

誰もが自分の孤独から逃れたがっている時代

僕や君がこうして孤独でいる事は良い事だ

君は決して忘れてはならない

借金まみれで死んだモーツァルトや発狂して死んだゴッホの事や

葬式に数人の知人や友人しか来なかった偉大な思想家の事なんかを

国家によって死刑にされた人類の上でも最も偉大な人間の一人を

彼らの偉大さは彼らによって発揮された

にも、関わらず、その時

彼らは途方もなく惨めであったのだ


自由詩 惨め Copyright yamadahifumi 2013-07-26 05:10:48
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