ドミノ
草野春心

――押見修造「惡の華」に


  くらい月が
  きみの瞳にとざされている
  歯には海苔がついている



  雨をうけた自転車の
  車輪からはいやな匂いがする
  町中にはびこる紫いろのくらげ  
  どこにも歩いていけないぼくたち
  笑いながらドミノをたおそう





自由詩 ドミノ Copyright 草野春心 2013-07-23 00:57:46
notebook Home 戻る