神様の刺激的なあそび
創輝

退屈な日常に刺激的な遊びだよ

モノクロで構成された世界に「紅」が溢れ出す
誰が流した色かも知らずにぼくらは騒いで踊りだす
ほんとは誰もが気づいてた

あの色を流したのはぼくの兄弟
みんなの家族

退屈な日常に刹那的なあそびだよ

紅に染まった世界に大喜びで
互いを染めるために走り回る
ほんとはみんなが知っていた

染まるのは刹那に流されぬため
刹那がぼくを殺さぬように

退屈な日常を破壊するあそびだよ

退屈な神様が始めたゲーム
ぼくらは余興のためにはしゃいでみせて
互いを屠って生き延びて

ほんとは誰もが気づいてた

兄弟を殺すあそびなんかないんだって

同胞を殺すゲームを終えても
神様は終えてもぼくら終わらず

最後の一人はご愁傷様

ひとりぼっちで皆の墓作り

退屈な日常に刺激的なあそびだよ

最後の一人にならないように
みんなこぞって互いを殺し
愛するゆえに家族を殺す

残酷で美しいあそびだよ


参加者は生きてる人間全員だよ
最後の一人にならないように
「殺してあげて」「殺してもらって」ね


自由詩 神様の刺激的なあそび Copyright 創輝 2013-07-22 13:57:52
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