夏おんな
石田とわ

    

     焦げつくほどの灼熱の道
     このまま歩いて行けるだろうか
     じりじりと焼かれ続け
     息絶えてしまうのではなかろうか
     あぁ、それでも
     あなたがこの道を行くと言うなら
     どうしてわたしだけ
     逸れることができようか
     行きつく先には何もない
     灼熱地獄は真実も正しさも焦げつかせ
     わたしを試し、惑わせる
     たったひとつの愛だけが
     ただひたすらにわたしを歩かせる
     じりじりと焼かれ焦げついて
     夏のおんなは
     愛に生きると誓って歩く




  



自由詩 夏おんな Copyright 石田とわ 2013-07-22 03:00:48
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