星からおちた小さな人
るるりら

星からおちた小さな人が 走る
走れることが ただ 嬉しくて
他の子たちが小さな人を 追いかける
笑いながら走っているから 追いかけたくて

星だったころだって 走っていた
回れることが ただ 嬉しくて
他の惑星たちも 巡っていることが 楽しくて
ときには 他の星が追いかけてくれていることを感じながら

笑いながら回った ただ 只 まわって
零に出会った
零と衝突した
零となって爆発して なにもかも失い
わずかに 零にならない ほんのわずかな命として産まれ落ち

きょうも
おしめのおしりを くりくりと こきみよく 動かして
星からおちた小さな人は

 走る





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初出「あなたにパイを投げる人たち」の即興ゴルコンダ(仮)に
投稿させていただいたもの

http://anapai.com/CGI/cbbs/cbbs.cgi?H=T&W=T&no=0
タイトルはクローバーさんです。


自由詩 星からおちた小さな人 Copyright るるりら 2013-07-20 23:35:15縦
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るるりらの 即興ゴルゴンダ