week end
マーブル

週末
いそぎあしで帰った
どしゃぶりの雨のなかさ
かなしみはひきずったままだったさ
雨粒の落ちるはやさで
やさしさを抱きしめられたらよかったのになと
インスタントコーヒーを飲んで
ああちゃちな感情にどっぷり浸かる



きみのゆめはなんだったっけ
ふと交差点
赤信号でおもいめぐらす
ぼくの癖っ毛みたいな曲がり道で
ばったり出くわすこともなければ
影さえもみえない
きみの面影
木漏れ日が戸惑いながら揺らすよ





虹がみえたんだ
あのひ
通り雨はいつのまにかあがっていて
ぼくは飛行機雲のような
ひとすじのなみだを
零したことすら
きっとつたえられないだろう



ああちゃちな感情で
笑ったり
泣いたり
していたいね
なんて
嘘だよ




言葉はあの追い風のように
とおりすぎていくさ
セピアのほほえみを胸に吹かせながら
どこまでも乗せてゆくよ
ふいに歌いだした傷口
口笛みたいに舞い踊ったらいいさ
ぼくのゆめはなんだったっけ





いそぎあしで
気づけなかった
ぼくときみのあおぞら
















自由詩 week end Copyright マーブル 2013-07-19 01:35:37
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