スミレ色の風
朝焼彩茜色

力の抜け感に 心地よく応えてくれる スミレ色の風
我の張る もろい盾をすり抜ける 経験値の皺くちゃ

階段の装飾を磨いて あなたが上がりやすく
踊り場の窓には スミレ色の風が心も透き通るように そっと

開けておくね

たまには 瞳を洗っておいたらいいよ

スミレ色の風はよく 目に沁みるんだ

 手すりから繋がる体温は 屋上からも頂を焦がす あなたに
 真紅の強みを拭った 朱色のやすりを 歩きやすく 携えておくよ

 人の奥に生を上へ 歩いてゆく
 確かな望みを踏んで 踊り場で核心を より 優しい道を選んで

ムチを打って息切れも 放ってほかないと 進めない幻を 溢して

遥か遠くと密な影を 見据える 踊り場の窓枠から 顔を出して

たまには 瞳を洗ったらいいよ

たまには 瞳を洗ったらいいよ

スミレ色の風はよく 目に沁みるんだ



自由詩 スミレ色の風 Copyright 朝焼彩茜色 2013-07-15 14:18:03
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