貫いて
yamadahifumi

君は何故

詩を書くのだ

誰かに褒められたいからか それとも

誰かを絶望に叩き落としたいからか

例えば、政府や政治や世の中の連中に不満があって

それを言葉に書き写して

それで満足できるほどに 君の絶望は

浅いのか

あるいは、君は大衆達と同じように

生を鼓舞し、生に妙なポジティブな衣をまとわせるために

言葉を利用するというのか

ポジティブもネガティブもない

ありのままのこの途方も無く残酷でしかも優しいこの世界を

そんな自分自身を直視したまえ

法律は整備し、秩序は整理するかもしれないが

君が死んだ時、本当に君を慰めるのは

葬式屋でも親でも恋人でも友人でもなく

君が一つの微粒子に転じて、この世界に再び

還っていくその様だ

そう考えれば、ダニ一匹ですら

君に関係がないとは言えなくなるだろう

だから、君は全てに関係する

君自身の死をもって

・・・何故、君は詩を書いているのだ

君の言葉はこの思考の闇を

どこまで貫いてくれるのか

僕はそいつが見たいのだ



自由詩 貫いて Copyright yamadahifumi 2013-07-14 07:55:51
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