あじさいの枯れてるところで逢引
はるな


嘘つきとぬるい背中と一人きり


午前四時薄紅をひく窓ガラス


竜の背にしがみついては振り切られ


歪んでる海を飲んでる通り雨


ドーナツの穴を集めるアスファルト


あじさいの枯れてるところで逢引


膝舐めるだれの膝だか知らぬまま


抱き寄せた他人の卵に支えられ


おまえらの閉じた体にせみしぐれ


往来は虹の死骸で眩くて



川柳 あじさいの枯れてるところで逢引 Copyright はるな 2013-07-11 20:14:17
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