雑詠 11+2
もっぷ

夜遠くひかりばかりを掴む夢みてさめざめと淹れるコーヒー

さよならは生涯一度の挨拶ですまだ言ってませんまたねだけです

きょうよりもあしたと思い灯り消し遠くで誰か生きている音

見ていないふりして視てた誰よりも母さんの愛のきょうの配分

そうですか帰るのですか故郷へ春の桜木もの言わず立つ

いまは過去もう風景のあの日から過ぎてほがらかきょう風になる

冬の日に二つ命日かかえてるわたしは春の菫が好きです

六歳の背丈で空をみあげた日「雁行」と知らず雁は飛んでた

書きかけの日記のページ抜ける風夜のなみだはいつも不意打ち

本棚にきちきちにある文庫本もう読まないと決めて老いゆく

おしまいがいつか来るなら春がいい桜みながら息をやめたい

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スーパーで売ってる牛乳怖いって君は自室でヤギ飼いはじめる

何回も洗って使う割り箸できょうはたまたまお肉を食べる



短歌 雑詠 11+2 Copyright もっぷ 2013-07-04 16:07:42
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