草原の月
梅昆布茶
草原を照らす月を眺めていた グレイハウンドバスはバーモントの月に似合っているし
僕に煙草をおくれよ まだポケットに残ってる筈さ ねえ君
僕たちは広いこの世界を放浪してきた 旅の終わりはいまだに見えないが 日々は容赦なくすぎてゆくさ すべてを思い出にしてしまおう 君との事だって たいした物語でもないしね
お伽話の続きはもう無いのかもしれないな 月にウサギが棲んでいるなんてね
ギターを弾いてくれないか とびきりの曲を聴きたいんだ 多少はずれたってかまわないから
小さな街を出て何に会いにきたんだろうね僕らは 幸せって言うやつかい それとも
人生の意味とか言うやつだろうか なんか違うような気がするがまあいいか
草原を照らす月を眺めていた そこに何を見ていたのだろう ぽっかりと空いた心の穴
彷徨うばかりの自分さえもう飽き飽きしているんだもの 今夜ぐらいはバーモントの月を
眺めていたいんだ 今夜ぐらいはね