「ともになる」
玉兎
なにもない、と
なにももっていないと、
ぬれたよる
それも
いつかこえて
おとなになった
なにかをにぎりしめていると
おもっていた
てのなかに
ただくらやみばかり
あつめて
たくさんの
こころが
ゆきかう
このまち
ぼくは、
ぽつん、と
とおくはなれたせなかに
しずかに、
きょうめいする
みずから
ひらくことを
おそれていた
くらやみが
はじめて
ひかりをはなつ
自由詩
「ともになる」
Copyright
玉兎
2013-07-02 08:07:03