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はるな
衣服は脱ぐために着るのだし、髪の毛は切るために伸ばすのだ。
時間も夢も思想もお金もじゃぶじゃぶつかうのがたのしいし、物ものの壊れるさまはいつもいっそう美しい。物事は終わり続けているし、始まり続けている。めまぐるしく揺れているビル街のすき間にたてば息苦しく、かといって山や海へ出かければもの悲しい。
そういった忙しさを経て、いくつかの芯のような、(しなやかな)、背骨を手に入れる。大事で、大切で、いとしいもの。それはわたしになって、わたしはそれになる。大丈夫。そのようにして出来てゆく背骨に、どんな肉がついても戻ってこられるさ。わたしはわたしになるし、あなたはあなたになる。
散文(批評随筆小説等)
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はるな
2013-06-30 12:25:46