自動販売機
北橋勇輝

自動販売機みたいに
ぴっとボタンを押したら
がらんと愛が生まれた
君は顔を真っ赤にして
満更でもないようだね

ふらっと遊びに行ったら
僕に白い歯、見せて
笑ってくれたね
だけど、たまに寂しそうに
一人でぽつんと輝いている

僕の知らん男が
彼女の前で小銭落とす
ちゃりーん ちゃりーん
その音で振り返ったら嫌な奴
ちゃりーん ちゃりーん
僕の悲しい気持ちは
彼女のやらしいところまで
行っちまって消えたよ

後は缶コーヒー握りしめて
自宅に帰るだけ
朝になろうとしてる空を
糞餓鬼みたいに眺めた
後は缶コーヒー握りしめて
自宅に帰るだけ
そしたら残りの作業を
全部やっちゃおう


自由詩 自動販売機 Copyright 北橋勇輝 2013-06-23 00:02:16
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