祖母へ
はなもとあお

祖母へ


人間関係は
一瞬にして生まれ変わらない
本当は
どうなりたかっただろう


投げ掛けた言葉が
自分の身にふりかかる
反省しても
もうどうにもならないかもしれない


一度、言葉で傷つけた心
癒すことは
手のひら返して取り繕っても
身体を動かす底まで届かないから


今日、新しい夏服を買いました
おばあちゃんも
涼しい服装で、エアコンを使って
ひとりの時間を乗り越えて

わたしは
おばあちゃんと真逆に
自分を偽ってきたけど
それも誰の為にもならなかったよ


我慢は我慢でしかなく
物事は
なるようにしかならないのかもしれない
本心でなければ


自分の描いた
自分像に
押しつぶされる
美しかったはずの理想の女性像


きっと
おばあちゃんが
いま
のぞんでいるもの


友達の
良し悪しは
わたしはまだ勉強不足で
よくわからないけど


いま手の内にある
しあわせを
どうか手放さないで
家族や周囲に感謝して


厳しさと愛情は
弱さに勝つ強さがなければ
関係を
深めていけないから


自分のとってきた行動の
結果を思いながら
立派な娘に
ありがとうを言いながら


身体をだいじに
この夏を
ひとりの時を
どうか乗りきって





自由詩 祖母へ Copyright はなもとあお 2013-06-17 16:03:00
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