M・H
ヒヤシンス


紅玉の瞳からこぼれる雫を飲み干すと、今日の朝だ。
空は青く澄み渡り、幸福の窓辺に鳥達の歌が響く。
苦悩に満ちた昨日は忘却の泉に去って行った。
赤いレースの女神よ、私は貴方の歌声に救われたのです。

カモミールの香りに誘われて、再び甦る輝きの朝。
林の緑は喜びに萌え、白いテラスは鮮やかだ。
さやさやと鳴る草の音に、新しきものの到来を聞く。
太陽の女神よ、私は貴方の御心に今、触れたのです。

天使の舞い降りた食卓に、
うすく透き通った緑の葉を浮かべて始まる私の船出。
天高く無限に広がる大海も祝福する新しき今日。

たとえどんな運命が待ち受けていようとも、
勇気と光と明るい笑顔、そして何より貴方の歌声が、
私と共に在るのです。みなと共に在るのです。


自由詩 M・H Copyright ヒヤシンス 2013-06-15 21:45:37
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