水曜日のネコ
草野大悟

水曜日のネコは
三日の過去と
三日の未来を従えて
アンニュイを転がしながら
モヒートを舐めている

三日の過去が未来となり
三日の未来が過去となることを
モヒートは気まぐれに教えてくれたりする

あのときのサガンは
確かに
未来と過去そのものであったことは
危うさと真実を飲み干せばわかることだ、と
初夏の風は断定する

今日というこの時は
過去と未来がぶっつかって
激しく渦巻く
水曜日のネコの墓場かもしれない



自由詩 水曜日のネコ Copyright 草野大悟 2013-06-12 22:51:02
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